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良薬は口に苦し

インドネシアにはジャムウと呼ばれる漢方薬があります。
元々はインドから伝わったアーユルヴェーダ医学が始まりで、ジャワ中央部のジョグジャカルタやソロ(現在のスラカルタ)にあった王朝によって民間に広められたそうです。

調合されるのはユーカリ、ショウガ、ウコン、チョウジ、コショウなどですが、材料を見ると木の根っこやら皮やら葉っぱやら実やら、何だかよく分からない草木です。
効能は幅広く、身体を元気にするもの、解熱、痛み止め、胃腸薬、腎臓病や高血圧、糖尿病、さらに精力剤や媚薬効果まで謳われています。
粉にしたものをお湯で溶かし、そのまま飲んだりハチミツを入れて飲みやすくします。


ここはジャムウの本場、ジョグジャカルタにある専門店。
ジャムウのカフェですね。
お店の裏には工場があり、女性たちが毎日原材料をすったり潰したりコネたり煮たりしています。
使う材料によって1杯4,000ルピア〜9,000ルピア(40円〜90円)。
数多くの常連客が毎日決まった時間に訪れます。

撮影用に注文してみました。
一見すると泥水のよう。
味見しても決して美味しいものではありません。
これに生卵が入っています。思わず「うへぇ〜!」と声が出てしまいます。
お店の人がニヤニヤしながら「効くよぉ!」と言ってます。
その効き目のほどは・・・秘密です。


(2011年3月 インドネシア・ジャワ島ジョグジャカルタ)


※写真1 ジャムウにはお口直しのお茶が付きます。
※写真2 ジャムウ・カフェは常連客で賑わっています。
※写真3 この厨房、というか調合室でジャムウを作ります。
※写真4 裏の工場で作業する女性たち。
※写真5 たびたび大人の真似をしに現れて作業と撮影を邪魔してくれた看板娘(孫)。

写真・文:城戸可路