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ナムプリックとプラトゥ

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おふくろの味というのは誰にでもあるものではないでしょうか。
人によってそれが肉じゃがだったりカレーだったり、グラタンだったりロールキャベツであったり本当に人それぞれではないでしょうか。
タイでおふくろの味というとやっぱりゲーンと呼ばれるタイカレーになるのではないでしょうか。
ベースのスパイスから作っていくと、同じグリーンカレーだけど本当に各家庭で全く別物が出来たりするわけで、これは日本でも各家庭で同じカレールーを使用しても別の味が出来上がるのと同じようなものと思います。

で、今回はカレーの話じゃないんです。
もう一つタイのおふくろの味であり筆者が思うにこれを食べなければタイ料理を制覇したとは言えないだろうと思う料理です。
その名は!  
えーっとなんだっけ? 
ナムプリック・プラトゥでいいんだっけ?編集さん?
最近カタカナ表記が間違えてると文句言って来る人が居るって聞いたんですが本当ですか?まぁいいや。

ナムプリックは何度か出て来ている言葉ですよね。
中華料理では醤(ジャン)と呼ばれる調味料だったり、まぁ塩辛の類だったり、味噌だったり、穀物をすり潰して味付けした物だったりします。
このナムプリックとプラトゥと呼ばれる魚をセットで食べる料理です。
プラトゥというのはタイ語でドアという意味ではありません。青さかなの類で、見た目はどーみても鯵にしか見えないのですが実はこれ鯖の仲間です:和名グルクマと言うそうです。
生のまま煮つけにしたりもしますが、良くあるのが収穫後ハラワタを取って軽く塩漬けして蒸し上げてちょい日干しにします。
蒸篭に入れて2匹セットで売ってることが多いですね。
すでに火は通っているのでそのまま食べる事も実は出来ますがナムプリック・プラトゥとして食べる場合はこれを更に素揚げして外側をパリッとさせます。
で、魚の方はこれで終了!

( ̄△ ̄)ぇーって言わないで。
実際そーなんですから。

じゃぁ次はナムプリックの方です。
ナムプリックとだけしか言わない場合、ものすごい数があり、どれがどれだかという事態に陥りますが、今回のナムプリックはちゃんと呼ぶと「ナムプリック・カピ」といいます。
カピも前に出てきましたね、海老の塩辛ペーストです。
これにしっかり火を通します。
人によっては部分的に直火で焦げ目を付けるのもありかも。
石臼ににんにく、小赤たまねぎ、ライム、唐辛子、砂糖(出来れば椰子砂糖)、水で戻した干し海老、を入れてトントン叩いて液状化させます。
がんばれ!
そこに先ほどの火を通したカピを入れて混ぜ混ぜ。
長期保存希望なら塩、2〜3日で食べきるならナムプラーで味を調えます。
これでナムプリックの方は完成。

ただこれだけだと「ナムプリック・プラトゥ」という料理は完成しません。
さらに盛り付けが必要です。

用意するものは各お野菜チーム。
これは好き好きでなんでもいいらしいのですが、きゅうりの輪切り、インゲンを生または軽くゆでて結んでおく、チャオムというアカシア系の葉っぱのみじん切りをたっぷり入れた卵焼き(どっちかというと卵がつなぎの役レベル)、ナスをスライスして天ぷらというよりフリッター状態にしたもの、生の丸ナス、ナマの白菜 まぁこの辺をそろえていただいてお皿に並べます。
そもそも このナムプリックと野菜だけでタイの人はご飯を食べてしまいます。
庶民の食べ物の合体というところでしょうか。

青魚を毎日食べると身体に良いそうで。
なんでも青魚に多く含まれているEPAとかいう物質が云々・・・いや、難しいことはいいんです。
食べて美味しければそれでいいのです。
でタイで手に入る青魚ですが、今でこそノルウェーから冷凍で大量に鯖が手に入り、タイ語でもサバと呼ばれているぐらい普通の青魚になりました。
しかし、一般タイ人の青魚はプラトゥです。

昔、タイのボクサーでカオサイ・ギャラクシーというスーパーチャンピオンが居ました。
彼は日本人の嫁さんをもらったのですが、しばらくして二人は別れてしまったのです。
TVのインタビューで離婚の理由をカオサイは「刺身は非常に珍しく美味い。そして高価なものです。しかし私はタイ人です。タイ人にはプラトゥが一番だったのです」と口にしたのでした。

正直タイで食べるタイ国産の魚で日本人に美味しいと言われる魚は多くありませんが、このプラトゥはいけますぞ。

文: おもだか まさし