ネーム

タイでの代表的な発酵食品といえば有名な〝ネーム〟ですね。
え、知らない？そんなバカな！この世にネームを知らない人がいるなんて！
･･･って知らないのがあたりまえか･･･。

ネームとは、タイ北部料理を代表する発酵食品の一つで、「発酵ソーセージ」と思って頂くといいでしょう。
材料は豚肉！ハイ、豚肉を発酵させた食べもので、一種の保存食ともいえますね。

まず、生の豚肉のなるべく赤身のところをみじん切りにします。
にんにくのみじん切りと塩を用意して混ぜます。更に茹でた豚の皮のみじん切りを混ぜ、生唐辛子をそのままの形で何本か放り込んで型に入れて梱包します。
そのまま、タイ国内の平均室温三〇～三五度で約一週間ほっときます。
冷蔵庫に入れてはいけません。一週間後、袋から取り出して酸っぱい匂いがして、糸を引いてなければ完成。
糸を引いていたらあきらめて捨てて下さい。

完成品はそのまま生かじって食べるのです。酒のつまみに最高らしいです。
しかし最近ではタイの人もあまり生で食べることがなくなってきたようで、屋台の焼き鳥屋でも串に刺したでかいネームソーセージを焼いて売っています。
ネームをフォークで崩して卵二個を混ぜ合わせてフライパンで焼くと、タイ風オムレツ「カイヂヨウ・ネーム」と変身します。
これもご飯が二杯三杯と進む一品。
ちなみに火を通したネームの味は、サラミをちょっと酸っぱくしてにんにくを利かした感じです。

写真・文：おもだか　まさし

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