バビグリン - Asia Production Service Co.,Ltd.

Asia Production Service Co.,Ltd.

バビグリン

バビグリン

さて今回は、バリ島です。

インドネシアはイスラム教が国教の為、豚を食べる人はあまり多くないのですが、ところが、やたら豚を食べるのがバリ島の人たちなんです。実はバリ島の名物になっているものがあります。
その名は、バビグリン=直訳すると、豚の丸焼きです。 この「バビグリン」食べずしてバリはないとの思いで、現地の友人が紹介してくれたとある専門店に「いざバビグリン!」と勇んで出かけたのです。

食通を自負する私としてはただ食べるだけではなくて作り方に興味があるので、お店のご主人にお願いして調理場の奥へ。
まず、やはりというか、なんと言うか、生きている豚さんたちとご対面。
豚さんが手すりに前足をかけてこっちを見ている・・・「早く出よう、かわいそうになって食えなくなる・・・」。
続きましては調理場です。生姜、ニンニク、唐辛子、レモングラスなどをみじん切りにしたものを塩と良く混ぜて、
豚の腹の中に詰め込み、でかい竹さおに突き刺して、椰子の実の皮を火種として延々と竿をぐるぐる回しながら2時間ぐらいで焼き上げます。

焼いている途中で、皮がサックリとなるようにココナッツジュースをかけながら焼きます。
取り出した臓物は、新鮮なのですが、こちらの人は、そのまま食べるのは苦手なようで、レバー、豆、小腸、大腸と、油で揚げて
カリカリにします。〆た時の血液は、みじん切りにしたバリ風コールスローに混ぜ込みます。肉は、少しとっておき、ミンチにして肉団子状にし、串に刺して焼きます。さらに小腸も、中身を扱き出し、なんとソーセージ風にして調理します。

さてさて、結局出来上がったものは、スパイスが絡んだ正肉、串焼き、ソーセージ風のもの、
臓物のから揚げ、血液入りのコールスロー。サックリ焼きあがった皮。
そして、骨付きバラ肉て作ったこの店オリジナルのスープがつきます。
これらのものがお皿に持ったご飯の上にどっと並びます。後は、がっついて食べるだけです。

写真・文:おもだか まさし

アジア旨いもの紀行


<< New   Past >>